留学生インターンを採用する際のメリットと注意点

留学生インターンを採用する際のメリットとデメリット

弊所では外国人の就労VISA申請のサービスとともに、人材不足に悩む企業様の外国人採用サポートもおこなっています。
とくに弊社がお薦めしているのは留学生インターンを活用した外国人採用の方法です。
これは弊所独自で長年おこなっていた小さな会社向けの外国人採用方法です。留学生を留学生VISAの間に自社でアルバイト雇用して、自社の仕事にトライしてもらうというものです。

このサービスの特徴は人材紹介会社と違い、自社でおこなう人材リクルートを弊所がサポートする点です。
そのため、どんな人材でもいいので紹介してしまおうという利益重視の人材紹介ではなく、自社にマッチした人材を探せる点に大きな特徴があります。

留学生インターンを採用するメリット

①マッチングを図れる
⇒外国人を採用するうえで一番難しいのはその企業の仕事や文化になじめるかどうかではないでしょうか?
本採用する前に、学生にインターンで仕事に触れてもらうことでお互いにマッチングが図れます。

②中には海外で学位をとっている優秀な留学生もいる
⇒日本の大学、日本語学校に留学に来ている学生の中には、海外の大学ですでに学位や大学院を出ている優秀な生徒もいます。多様な人材にも出会えるかもしれません。

③日本語が話せる人材が多い
⇒外国人人材が日本語を一定程度話せることは、日本企業にとっては優先度の高い条件です。外国から呼び寄せた人材では日本語がまったく話せなかったというケースも少なくないからです。すでに日本語を一定レベル以上学習できている人材は貴重です。

④日本に長期で働きたい人が多い
⇒日本で働きたいから日本に来たという留学生は本当に多いです。私が留学生の採用を推奨する最大の理由はこれです。やる気のない日本人を雇うより、最初は教育が必要でもやる気のある外国人を雇うほうがはるかに戦力になるケースがあるからです。

留学生インターンを採用するときの注意点


しかし、外国人を採用することにも当然デメリットが伴います。デメリットとネガティブにとらえず、それを知っておくことで事前に予防・回避できることがあるので参考にしてください。

①即戦力を期待できない
⇒これはいたしかたないとは思います。ミスマッチを防ぐためにも留学生インターンを活用することでその外国人の能力ややる気など人となりを本採用前に確認してください。外国人人材を育てて定着させるという認識はもっていてください。

②採用まで時間がかかる
⇒留学生インターンを実施できるのは留学生が卒業するまでの期間ですが、実際に仕事をインターンを通して覚えていくには、卒業から逆算して実施する必要があります。学生がインターンに従事できる日数も考慮しないといけません。弊所の例でいえば、卒業の半年前までにはインターンを開始していくことをお薦めします。

③日本語の教育は必要
⇒留学生が学んでいる日本語は教科書的な内容がほとんどです。実務に必要な日本語はやはり現場で覚えていくことになります。雇用する会社による日本語の教育は当然必要です。

④外国人は給与や待遇にシビア
⇒もしあなたが外国人人材を日本人より安く雇えると思って興味があるのであれば、外国人採用はやめておいたほうが良いと思います。外国人の給与は日本人と同等以上の必要があるのと同時に、技能実習や特定技能の場合管理費もかかってきます。また、外国人は自国民同士のコミュニティがあり、お金の情報は常に共有されています。自分が他の人より給与や待遇で冷遇されているとわかるとあっさりと離職してしまいます。(離職後、彼らが厚遇される職場で働けるかどうかは別の話なのですが)
外国人は給与や待遇にシビアだということは肝に銘じておいたほうが良いと思います。

⑤宗教文化の違いで戸惑うことも(お祈り時間、ハラールなど)
⇒日本人は無宗教派が多いため、外国人の方の宗教意識について無頓着な人が少なくありません。外国人が日本での生活になじめないと思う要因の一つが宗教への配慮です。イスラムの人は毎日お祈りを数回しなくてはいけませんし、ハラルといって食べられる食品も決まっています。ヒンドゥー教徒も食品の制限があります。また考え方もお国柄というものがあります。こういう諸問題はひとくくりに解決できるものではなく、職場ごと、スタッフごとに対処していくしかありませんが、「日本で働くのだから日本のやり方に従え」という考え方では外国人人材は定着しにくいでしょう。

⑥インターンでは働ける時間に制限がある
留学生の労働できる時間は原則週28時間以内です。長期休みの期間のみ、週40時間以内になります。またアルバイトも週1日の法定休日が適用になるため、実質は6日間で28時間以内の労働時間となります。他社でのアルバイトの時間も合わせて週28時間となるので注意が必要です。

⑦実はプライドが高い
⇒外国人人材は意外とプライドが高い人が多いです。例えば特定技能で先輩後輩の関係にあると、先輩の給与が後輩と同じだとしるとクレームを言ってきたりすることがあります。また、人前で叱られることを極端に嫌がる人もいます。人前で叱られるということが侮辱されたと取る文化もあるため、叱責と取らる教育は注意が必要です。

⑧郊外にある企業だと、なかなか留学生が来てくれない
留学生の多くが都市部に住んでいる傾向が多いため、郊外でのインターンシップに興味を持ってもらえない場合もあります。御社が郊外にある場合は留学生に交通費を全額出すことや、勤務の日程時間を調整することや、短時間の勤務などでも可能にするなど留学生がチャレンジしやすい環境を作る必要があります。

⑨そもそもどこで留学生に出会えるかわからない
⇒これもインターンシップで重要なことです。大学・専門学校・語学学校が多いことから首都圏や関西圏が有利ではありますが、なかなか学校の就職課と接点を持つことは敷居が高いかもしれません。しかし学校の就職課としても留学生の就職は優先課題であるため、日ごろからの関係構築が必要となります。

弊社がおこなうインターン活用の外国人採用スキーム

弊所は在留資格(VISA)の申請をサポートする行政書士事務所です。このスキームは人材紹介ではなく、あくまでも在留資格申請のためのサポートです。

弊所がこのインターン活用でサポートする内容は以下のとおりです。

・留学生をリクルートするための大学や専門学校へのアプローチのアドバイス

・その留学生が御社の職種で働けるかどうかのアドバイス

・大学や専門学校との相談サポート

・インターン採用時の御社と留学生のマッチングサポート(留学生からもクレームがあればその改善を図る)

・マッチングが決まれば、卒業後の本採用を目指し就労VISAへのVISA変更申請を進める

・採用後も必要であれば1年間のフォローサポートを継続

留学生をインターン採用したいけど、自社の業界・業種に合うかわからない、どうやって留学生をリクルートすればいいのかわからない、などお悩みの方はぜひお問い合わせください。