留学生こそ『中小企業』を探してみよう

■留学生こそ日本にある『優良中小企業』を探してみよう

2022年秋。
日本の新卒生の就職活動の内定率が昨年に比べて上がっているそうです。
また、日本での留学生の内定率も上昇しており、日本の企業の留学生採用の状況も改善しているようです。

しかし秋になった今でも就職先がみつからない留学生もまだまだいる
ことでしょう。
主な就活方法は就職支援サイトや大規模な合同企業説明会だと思いますが、そういう人こそ中小企業の採用募集をがんばって探してください。
私なりのアドバイスをここで紹介します。

1.なぜ中小企業のを探すべきなのか

まず日本の99%の会社が中小企業であるという事実です。
日本にはまだまだ知られていない優良中小企業があります。
また、内定が決まっていない留学生は就職活動の方法を修正していく必要があり、その方法のひとつが、中小企業を探していくことなのです。

現在の留学生の主な就職活動方法はマイナビやリクナビなどの就活サイトや、留学生向け就活サイトを利用することでしょう。

●日本人向け大手就活サイト
マイナビ
リクナビ

●大手の留学生向け就活サイト
DODA新卒エージェント
パソナグローバル

●その他留学生に強い就活サイト
ジャパンキャリア
リュウカツ
グローバルリーダー

これらのサイトを使って就活をしている留学生も多いと思います。

これらの就活サイトを使うメリットは

「大企業求人が多い」
「就職の実績がある」
「ブランド力がある」

といったメリットがあります。
秋からでも掘り出し物の企業がみつかる可能性もあるので、引き続きチェックしてください。

しかし・・・

これら大手サイトはデメリットもあります。
留学生の方ももうお気づきだと思います。

それは
「採用の競争率が高い」
「留学生に求める条件が高い」
「日本語能力も高いレベルが必要」

ということです。

日本人学生でさえ、大企業に就職するのは一握りの人です。数字にすると、1%にも満たない人だけがトヨタやソニーといった大企業への就職が決まります。
数字だけでいえば、大企業に就職するのは東大に入学するより難しいといえます。

また、「留学生に求める高い応募要件」も大きな壁です。
理工系の留学生に対してまで

「日本語検定2級以上」
「ビジネスでの日本語に対応できること」

など最初からかなりハイクラスの人材を要求していて、ESや履歴書の時点で不合格の留学生もたくさんいます。比較的日本語能力が高い「中国人・韓国人」が有利な結果になっているように思います。

そこで、私がいつも留学生の皆さんにアドバイスしているのは、卒業まで時間があるうちに積極的に優良中小企業を探してほしい、ということです。

2.日本の中小企業に就職するメリット・デメリット

メリット

・若手のうちから大きな仕事も経験できる
・キャリアアップが早い
・若手でも決定権が持ちやすい
・小さな組織なので意思決定が早い
・独立起業・転職に向けて経験が早く作れる
・アットホームな企業が多い
・優良の中小企業は外国人人材に非常に関心がある
・日本の中小企業には優良な会社が多い

中小企業の基準は業態にもよりますが、一般的に従業員300名以下の企業を指すことが多いです。

あなたのキャリア計画が、ひとつの企業でずっと働くものではなく、起業や転職を考えているのなら日本の中小企業に就職することは決してマイナスの選択にはならないはずです。

それは、中小企業では若い社員でも実力があれば大きな仕事を任されることも多く、早くからいろんな業務を経験できる機会を得ることができるかもしれないからです。

日本の優良中小企業は大企業とベンチャーの間にあるような組織体制の会社が多いのではないでしょうか。

デメリット

・企業の当たりはずれがある
・給与は大手に比べると少ない傾向
・ブランド力がない
・中小企業の求人を見つけるのが難しい
・企業の将来性がわかりにくい
・残業が多い可能性がある
・外国人人材の扱いに慣れていない企業が多い

日本の優良中小企業を探す方法は別の機会で紹介していきますが、やはり大企業とは違い探すのは難しいのが実際の話です。
大企業と違い、採用にかけられる予算が多くはないため、大手就活サイトに求人情報を掲載する余裕がない会社も多いと思います。

また、将来性のある中小企業を留学生が判断するのも難しいかもしれません。

その判断は、たくさんの企業と比較して比較検討することと、実際に面接で話した社員や経営者の経営方針や経営ビジョンが自分にマッチするかを判断できるかが大切です。給与についても、大企業に比べて低い傾向にある
のが現実だと思います。

ただし、大きな企業の場合、面接で経営者と面談する機会はないと思いますが、中小企業の場合かなりの確率で社長や経営陣と直接話せるはずです。
あなたの夢やキャリアプランを経営陣に伝えるチャンスは中小企業のほうがあるのも事実です。あなたの考えに賛同してくれる経営者が、その場で採用を決めることも少なくはないはずです。

もし、大手企業の採用情報ばかり探している留学生は
日本にある多くの優良中小企業の採用情報にも
アンテナを伸ばしてみてください。

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